壇浦兜軍記 阿古屋

坂東玉三郎特別公演

京都南座

悪七兵衛景清と呼ばれた平家の勇将、その恋人が遊君阿古屋。
行方をくらました景清の居場所をつきつめるために、頼朝の命で阿古屋を詮議する重忠。
責め道具は琴、三味線、胡弓。阿古屋は景清の行方を知らないと奏でる。清水寺に詣でていた景清と五条坂で会ったのが馴れそめで、合戦となり縁が切れ別れたと、琴で奏でる。

三味線では謡曲「班女」の帝の寵愛を失った話を弾き語る。平家滅亡の折に格子先で一言無事を確かめ合ったのみであると。

胡弓で儚い恋であったと語り、それらの演奏の音色が乱れることもなく阿古屋の申し立ては本心であったと重忠は感じ入り、詮議は終わる。

阿古屋は景清の子を解任している。その後の話が「出世景清」で、・・・その子は、能「景清」の人丸ではないけれど、なかなかなお話だ。

もとい この演目を見るのは二回目。延々と見たいなと思い続けて東京歌舞伎座まで、阿古屋を見る為に行ったのが初回。

この演し物を、坂東玉三郎という人を、今、見ることができ、重畳。

20代の若手の女形であった頃、舞踊会で見たのが初めて。精進を重ねるとこうなるのかの見本。まだまだ長く楽しませていただきたい。

祖母と語らった玉三郎談が懐かしい。

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